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【吉田うどん】とは?特徴と発祥・由来を解説【山梨県富士吉田市】

中部・北陸地方
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山梨県富士吉田の郷土料理

「吉田うどん」は硬くて太くてコシのある小麦粉の麺を醤油や味噌ベースの汁で食べるうどんで、山梨県富士吉田市の郷土料理です。

富士吉田市を中心に山梨県の郡内地方でも食されており、県内には富士吉田市を中心に50軒以上のうどん店があります。

強烈な歯ごたえとコシが特徴で、讃岐うどんのようなツルッとしたのど越しの良い食感ではありませんが、噛めば噛むほどに味が出る食べ応えのある麺です。

「吉田うどん」を提供する店の多くが民家の一部を改装したような小規模な造りで、それらの店の多くで手打ち麺のうどんを提供しています。

うどん店は平日の昼間のみの営業も多く、店の主人が手打ちで麺を打っているような場合は麺がなくなり次第終了という店もあります。

「吉田うどん」には温かいうどんと冷たいうどんもありますが、冷たいうどんはざるうどんの様な形で別につけ汁がつくので麺の味をダイレクトに味わえますが、あまりにも硬いのが特徴です。

はじめて「吉田うどん」を食べる場合は十分に茹でた温かいうどんでもその硬さにビックリするので、初めての場合には冷たいうどんは避けた方が無難ともいわれています。

吉田うどん
道の駅「富士吉田」の吉田うどん / by aki.kajitani

「吉田うどん」の生まれた背景・由来

「吉田うどん」は山梨県の富士山北麓の気候と風土の中で生まれた粉物食文化の一つです。

山梨には同じく粉物食の代表として「ほうとう」がありますが、「吉田うどん」も山梨県の気候風土が育んだ郷土料理といえます。

富士山北麓の富士吉田市は標高800mほどの冷涼な気候で、富士山の麓である事から溶岩流や火山灰土の地質となっており、昔から稲の栽培には不向きでした。

近年は栽培技術の発達により稲作も可能になりましたが、それまでは稲作ではなく小麦、大麦、蕎麦、粟、稗、とうもろこしなど畑作が中心でした。

富士吉田うどん
富士吉田うどん / photo by msk

特に主食として麦の栽培が盛んで日常の食事としては、野菜と小麦粉の麺を煮込んだ「ほうとう」などの粉物料理が作られていました。

そうした米にあまり馴染みのない土地では小麦粉を使った粉物料理が発達しましたが、中でも富士吉田地域ではうどんが特別なハレの日に食べられるご馳走として扱われてきました。

富士吉田地域では冠婚葬祭など各種行事に皆で集まった時に締めに主催者が用意したうどんを振舞って終わりにするという食文化が根付いたのです。

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「吉田うどん」の具材

「吉田うどん」の最大の特徴は強いコシのある麺ですが、ダシのきいた汁やトッピングの具にも個性があります。

麺を入れる汁は煮干や椎茸で出汁をとって醤油や味噌で仕立てたものが多いです。

うどんとしては珍しく味噌を使う事が多く、味噌だけの場合や醤油と味噌を合わせて汁を作ります。

トッピングの具には必ずといって良いほど茹でたキャベツが入る事が多く、他には油揚げ、味付けされた馬肉や豚肉などが入ります。

馬肉はさくら肉とも呼ばれ山梨県では馬刺しが良く食べられていますが、うどんに入れる場合は火を通して甘辛く味付けされてしぐれ煮のようになっています。

また、天かすやねぎなどもありますが、これらは店によってはカウンターやテーブルに置いてあって、セルフで好みで入れる場合があります。

そして、もちろん一味や七味唐辛子もありますが、「吉田うどん」には「すりだね」と呼ばれる赤唐辛子を元にゴマや山椒を加えて油で炒めた調味料を好みで入れる事があります。

「すりだね」は通常「辛味」とか「辛いもの」と呼ばれ、天かすと同じ様にカウンターやテーブルに置かれており、好みで適量入れます。

「すりだね」は店によって独自のレシピがあり、店ごとに味が異なります。

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