からしれんこん

熊本県の郷土料理

「からしれんこん(辛子蓮根)」は茹でた蓮根の穴にからし味噌を詰めた後に衣をつけて油で揚げた料理で熊本県の郷土料理です。れんこんを良く洗って両端を切り落とし、茹でてから十分干して水気を切ります。そして、穴に味噌と辛子を混ぜ合わせたものを詰めて何時間かおきます。辛子味噌が十分れんこんに馴染んだら、卵やうこんで黄色くした衣をつけて油で揚げます。出来上がりは黄色の芋の様な感じなので見た目にはれんこんには見えません。


居酒屋 感 / Norio.NAKAYAMA

食べるときには輪切りにすれば、外側に黄色の衣がついて中はれんこんで、穴の中には辛子味噌が入った「からしれんこん」が登場します。れんこんのシャキシャキした歯ごたえとツンとする辛子と甘みがある味噌がただのれんこんでは味わえない美味しさを生み出しています。普段の食事の惣菜や酒のつまみにしたり、最近ではサンドイッチやハンバーガーなどパンに挟んで食べたりもします。

 

「からしれんこん」の由来

「からしれんこん」は17世紀に誕生した400年余りの歴史がある熊本県の代表的郷土料理です。発祥は17世紀の熊本県が肥後国として藩主細川忠利公に治められていた時代にまで遡ります。豊前小倉城主であった細川忠利が肥後熊本藩54万石の初代藩主として寛永9年(1632年)に入国しました。忠利公を慕って耶馬渓の羅漢寺の玄宅和尚も肥後に移り住んできましたが、当時病弱であった忠利公の身を案じていました。そこで、病弱で食も進まない忠利公に滋養強壮になるれんこんをすすめたのですが、殿様は泥の中で育った不浄のものとして箸をつけなかったとの事です。それでも何とか食べてもらいたいと、城中の賄い方が工夫を凝らして作ったのが「からしれんこん」というわけです。れんこんの穴にからし味噌を詰めて外側を衣をつけて油で揚げたので、見た目にはれんこんとはわからず、またれんこんの穴が細川家の家紋である九曜の紋に似ている事から、殿様は大層気に入られたとの事でした。以来、「からしれんこん」は門外不出の殿様の為の料理となり、明治時代になるまで一般に広まる事はなかったのです。現在は熊本の郷土料理の一つとして家庭や居酒屋で気軽に食べられる人気の料理です。

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