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【こけら寿司】とは?【和歌山・高知】由来と具材を解説

こけら寿司 近畿地方
こけら寿司
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「こけら」とは

「こけら」とは材木を削るときに出る木くずの事で、材木を薄く剥いだ板の事を「こけら板」と呼びます。一般的に良く聞かれる「こけら落とし」とは新築や改築の建造物の完成の際に木くずを払い落とした事に由来し、新築又は改築後はじめての興行を指しています。寿司の場合は見た目が「こけら」に似ている事から「こけら寿司」と呼ばれています。

ちなみに漢字の「柿(かき)」と「杮(こけら)」は見た目が同じですが、全く別の漢字で、混同を避ける為に「こけら落とし」や「こけら寿司」の場合は平仮名表記にします。

こけら寿司
こけら寿司 / photo by m-louis .®

和歌山県和歌山市雑賀崎のこけら寿司

雑賀崎の「こけら寿司」はエソをそぼろにして酢飯の上に乗せた押し寿司です。白身のエソは癖がない淡白な味で練り物に良く使われます。雑賀崎の「こけら寿司」の場合はエソの頭、尾、内臓を取り除いて焼き、皮を除去して小骨を取りながら身をほぐしてそぼろにします。エソは小骨が多いので手間がかかりますが、その手間を惜しまず作られるのが雑賀崎の「こけら寿司」なのです。小骨を除いて身をほぐす際には身を柔らかくするために包丁でトントンと叩く事から別名「トントンずし」とも呼ばれています。味付けは醤油、砂糖、みりん、酒などを加えて十分に熱を加えて水分を飛ばします。

和歌山県和歌山市松江のこけら寿司

和歌山市松江の「こけら寿司」は雑賀崎と同じ様にそぼろを乗せた押し寿司です。しかし、そぼろは白身のエソではなく、海老や鯛などの魚をほぐして作ったものです。海老がない場合は赤身の魚でも代わりになり、そぼろにする場合は炒って味付けします。

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高知県安芸郡東洋町のこけら寿司

東洋町の「こけら寿司」は柚子酢と焼魚のほぐし身を使った酢飯に沢山の具材を乗せて何層にもした押し寿司です。米酢を使わずに柚子酢を使うのが特徴的で、柚子の香りが食欲をそそります。酢飯の上には椎茸、人参、錦糸卵などが彩り豊かに乗せられます。

岡山県真庭市のこけら寿司

by Tatsuo Yamashita

うるち米ともち米の混ぜた寿司飯の上にしめ鯖を斜めにスライスして乗せ、熊笹の葉の上に乗せたのが岡山県旧中和村(現真庭村)の「こけら寿司」です。手斧(ちょうな)で削った木くずである「こけら」に見える事から「こけら寿司」と呼ばれる様になりました。

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