埼玉県北東部の郷土料理
「いがまんじゅう」は餡の饅頭の周りを赤飯で包んでいる和菓子で、埼玉県北東部の羽生市、加須市、鴻巣市などで作られている郷土料理です。
「いがまんじゅう」の「いが」とは周りにまぶした赤飯が栗の「いが」に似ている事から名付けられました。
見た目は赤飯のおはぎかおにぎりみたいな形をしていますが、食べてみると中は小麦のまんじゅうなので、初めて食べる方は驚きを隠せない様です。
食べる前は赤飯と小麦饅頭が果たして合うのか疑問ですが、いざ食べてみると赤飯の甘じょっぱさ(甘塩っぱさ)とモチモチした食感、小麦まんじゅうの甘さと柔らかさが重なり合って、意外と美味しいものです。
いがまんじゅうの発祥
埼玉県北東部は昔から小麦粉の生産が盛んで、地域では「朝まんじゅうに昼うどん」と呼ばれるほど粉物料理をよく食べていました。
米の生産が少なかった事もあり、もち米は貴重で高価なものでした。
祝い事や祭りで赤飯を作る際にも貴重なもち米はあまり使えないとの事で、まんじゅうの周りに赤飯をまぶして大きくみせたのが「いがまんじゅう」のはじまりともいわれています。
「いがまんじゅう」の販売店
地域だけで食されていた「いがまんじゅう」も最近のご当地グルメブームやテレビ番組の「秘密のケンミンSHOW」で紹介された事もあり、県外からも「いがまんじゅう」目当てに来る方が多くなりました。
地域の和菓子店やスーパーで販売されていますが、最近では観光客向けに道の駅はにゅうや東北自動車道羽生PAでも販売されているので、通りすがりでも購入する事ができます。
イメージキャラクター「いがまんちゃん」
埼玉県羽生市には市のイメージキャラクターとして「いがまんちゃん」がいます。
「いがまんちゃん」はもう1つのキャラクター「ムジナもん」の周りをふわふわ飛んでいる謎の妖精で、頭が郷土料理の「いがまんじゅう」をイメージしています。
「ムジナもん」が母親の頭を嫌がって悩み過ぎたために「いがまんちゃん」が生まれたとの設定ですが、正直よくわかりません。
髪型は赤飯をイメージしていて小豆の粒ともち米の赤というかピンク色に染まった髪になっています。背中には羽が生えており、いかにも妖精らしいです。
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