いかめし(イカ飯)とは?|北海道・森町発の郷土料理
いかめし(イカ飯)とは、スルメイカの胴体にもち米や白米を詰め、甘辛い味付けで煮込んだ北海道発祥の郷土料理です。主に北海道渡島地方の森町(もりまち)で生まれた料理であり、今では全国的に知られる人気駅弁としても親しまれています。
いかめしの魅力は、イカのうま味がしみ込んだもっちりとしたご飯と、柔らかく煮込まれたイカの弾力ある食感の組み合わせにあります。煮汁には醤油や砂糖、みりん、酒などが使われ、素朴でどこか懐かしい甘辛い味わいが特徴です。
もともとは1941年(昭和16年)に北海道森町の「阿部商店」によって考案された料理であり、戦時中の米不足を背景に、少ない白米でも満足感を得られるよう工夫されました。腹持ちがよく、冷めても美味しく食べられることから、駅弁としても全国に名を広めました。
現在では、「いかめし阿部商店」の商品を中心に全国各地の物産展や百貨店催事、駅弁大会、インターネット通販などでも購入が可能です。真空パックや冷凍商品も流通しており、家庭でも手軽に楽しめる北海道の郷土料理として定着しています。
家庭での再現も比較的簡単で、炊飯器を使った調理法や、いかめし風の炊き込みご飯など、アレンジレシピも多く存在します。
いかめしの由来と誕生秘話|阿部商店と戦時下の知恵
北海道南部、渡島地方に位置する森町で誕生した「いかめし」は、戦時下の食糧難という時代背景のなかで生まれた郷土料理です。その成り立ちには、地域資源を活かした創意工夫と、知恵ある女性の発想がありました。
誕生は1941年|戦時下に生まれた郷土の知恵
いかめしが誕生したのは、1941年(昭和16年)。太平洋戦争が始まり、全国的に食料供給が厳しく制限されていた時代です。当時、主食である米は統制品となっており、十分な量を確保することが困難でした。そんな中、「少ない米で、満足感のある料理をつくれないか」という実用的な課題が生まれます。
この課題に応えるべく、森駅前で駅弁を販売していた「阿部商店」の阿部静子さんが発案したのが、現在の「いかめし」の原型です。豊漁だった小ぶりのスルメイカに着目し、イカの胴体を“器”として使うことで、米の量を抑えつつ食べ応えを出すという発想が生まれました。
初めはジャガイモやトウモロコシも?試行錯誤から誕生
最初の試作品では、イカの中にジャガイモやトウモロコシを詰めて販売したこともあったといわれます。しかし、「食べていて楽しくない」「満足感が薄い」との声もあり、改良が重ねられました。
やがて、もち米とうるち米(白米)を混ぜてイカの胴に詰め、醤油・砂糖・みりんなどで煮込むという現在のいかめしのスタイルが確立されます。もち米のもっちりとした食感と、イカの旨みが絶妙に調和し、冷めても美味しいこの料理は、すぐに評判を呼びました。
駅弁として大ヒット、全国へ
いかめしは森駅の駅弁として販売が始まり、兵士や旅人の腹持ちを良くする食事として人気を博します。その名を全国に広めたのは、1966年に京王百貨店で開催された「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」での実演販売でした。このイベントでの成功を機に、「森のいかめし」は全国の百貨店催事や駅弁大会で注目される存在となります。
阿部商店の歩みと現代への継承
いかめしを生み出した阿部商店は1903年(明治36年)創業の老舗で、もともとは旅館業と駅弁販売を営んでいました。森駅の開業に伴い、幕の内弁当や海老天丼などの弁当を販売していた同店は、戦時下の困難をきっかけに「いかめし」という新たな名物を創出しました。
現在は3代目の今井麻椰社長がその伝統を継ぎ、百貨店催事や公式通販サイトを通じて「いかめし」を全国に届けています。また、「いかめし丼」など現代のニーズに合わせたアレンジ商品も登場し、郷土の味を次世代へと伝えています。
北海道の駅弁文化といかめし|森駅・函館本線の味
いかめしは、単なるご当地グルメではなく、北海道の駅弁文化を象徴する存在として知られています。その誕生地である森駅(函館本線)は、いかめしの歴史と文化的価値を今に伝える重要な場所です。
北海道の駅弁文化と地域性
北海道では、明治時代から鉄道の発展とともに各地で駅弁販売が始まりました。豊かな海産物や農産物を活かし、地域色豊かな駅弁が誕生し進化を遂げてきました。函館の「海鮮ちらし」や旭川の「かに飯」などと並び、いかめしもその代表格の一つです。
駅弁は、単に空腹を満たすための弁当ではなく、その土地の風景とともに楽しむ「旅の味覚」として親しまれてきました。北海道を訪れる旅行者にとって、駅弁は旅情を感じさせる文化体験の一部となっており、各地の駅で個性豊かな味わいが提供されてきたのです。
現代では、列車の中で味わうスタイルに加え、百貨店の駅弁大会やインターネット通販、お取り寄せサービスなどを通じて、北海道の駅弁が全国で楽しまれるようになりました。いかめしはその中でも、「北海道駅弁=いかめし」というイメージを確立するほどの知名度を持ちます。
森駅といかめしの歩み

いかめしが誕生したのは、1941年(昭和16年)、函館本線・森駅。地元の阿部商店が、戦時中の米不足に対応する形で開発したこの弁当は、少ない米でも満腹感があり、冷めても美味しいことから、駅弁としての条件を完璧に満たす商品でした。
森駅で販売が始まると、地元民だけでなく旅行者や軍関係者の間でも評判となり、戦後は百貨店催事などでも販売されるようになります。1966年の「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」(京王百貨店)での実演販売を契機に一気にブームとなり、「北海道の名物駅弁」としてその名が全国に広がりました。
現在でも森駅では、昔ながらのホーム売り(駅のホームで販売員が弁当を掲げて売るスタイル)が続いており、旅行者にとって特別な体験となっています。駅弁ならではの「冷めても美味しい」「持ち運びやすい」という特徴は、いかめしにぴったりの要素です。
駅弁文化の中でのいかめしの位置づけ
いかめしは、北海道内にとどまらず、東京・大阪・名古屋など道外の駅弁大会や物産展でも常連として登場し続けています。その味の完成度、見た目のインパクト、手頃な価格から、駅弁ファンの定番メニューとして親しまれているのです。
また、いかめしを通して森町や函館本線に興味を持つ人も多く、食文化から地域への関心を促すきっかけにもなっています。このように、いかめしは単なる食品ではなく、「郷土の味を鉄道とともに届ける文化的存在」として高く評価されているのです。
いかめしの特徴|イカの旨みと米のもちもち感の秘密

いかめしの魅力を語る上で欠かせないのが、イカの旨みと、もち米のもっちりとした食感の絶妙なバランスです。シンプルな見た目ながら、ひと口ごとに豊かな味わいが広がるその構成には、郷土料理ならではの知恵と工夫が詰まっています。
イカの旨みがご飯にしみ込む構造
いかめしに使われるのは、主に小ぶりのスルメイカ。その胴体にもち米やうるち米を詰め、イカごと煮込むことで、イカの持つエキスや甘み、旨みが米にじっくりと染み込んでいきます。内側からしっかりと味が入るため、どこを食べてもイカの風味とコクが感じられます。
さらに、使用される煮汁には、醤油・砂糖・みりん・酒などの甘辛い調味料が使われます。これらがイカの旨みと融合し、まるで「出汁で炊いたおこわ」のような奥深い味わいを生み出しています。
もち米の食感が生む満足感
いかめしのもう一つの主役が、もち米とうるち米(白米)のブレンドです。家庭によって割合は異なりますが、もち米100%または半々の配合が一般的です。
もち米を使用することで、冷めても硬くならず、しっとりとしたもちもち食感が持続します。また、煮込みの過程でイカの煮汁をたっぷり吸収するため、米自体にしっかりと味が染み込み、外はやや歯ごたえ、中はふっくらという絶妙な食感のコントラストが楽しめます。
シンプルながら奥深い味の相乗効果
いかめしの構成は、イカと米という極めてシンプルな組み合わせですが、それゆえに素材の良さと調理技術が味の決め手となります。煮汁とイカの旨みが染みた米は、まるで「イカ入り醤油おこわ」のようで、素朴ながらも味に奥行きがあり、飽きのこない美味しさです。
また、輪切りにした断面の美しさも、いかめしの特徴の一つ。イカの柔らかな茶褐色と、もち米の白が層になった姿は、駅弁としての魅力を引き立てると同時に、郷愁を感じさせるビジュアルでもあります。
冷めてもおいしい万能性
いかめしは、冷めても味が落ちにくく、食感も保たれるため、駅弁やお弁当、持ち帰り惣菜としても理想的な料理です。煮汁を吸ったもち米の粘りと、イカの弾力が冷めた状態でもしっかりと味覚を満足させてくれます。
このように、素材の味を最大限に引き出し、シンプルな構成の中に深い旨みを閉じ込めた「いかめし」は、まさに郷土料理の真髄ともいえる逸品です。
伝統のいかめしレシピ|家庭で作れる本格派の味
北海道・森町で生まれた郷土料理「いかめし」は、今や全国的に親しまれる名物駅弁ですが、家庭でも本格的な味わいを再現することができます。イカの旨みを閉じ込めたもちもちのご飯は、手作りならではの美味しさがあります。以下に、伝統的ないかめしの作り方をご紹介します。
材料(2~4人分)

- スルメイカ(中〜小サイズ)… 2〜4杯
- もち米 … 50〜150g(白米・うるち米とブレンドしても可)
- お好みで:刻み野菜(にんじん、たけのこなど)やイカの足(ゲソ)
- 楊枝または竹串 … 適量
【煮汁】
- しょうゆ … 大さじ3
- みりん … 大さじ1〜2
- 砂糖 … 大さじ2〜3
- 酒 … 大さじ2〜4
- だし汁(または水+だしの素)… 2〜4カップ
作り方
1.もち米の下準備
もち米はよく研ぎ、たっぷりの水に1時間以上浸します。ザルにあげてしっかり水を切っておきます。
2.イカの下処理
イカの足を抜き、内臓と軟骨を取り除きます。胴体の内側もていねいに洗浄し、足(ゲソ)は食べやすく刻んでおきましょう。
3.詰める

水気を切ったもち米(お好みでゲソや野菜も混ぜる)をイカの胴体に7分目まで詰めます。詰めすぎると膨張して破けるため注意。詰め口は楊枝または竹串でしっかり留めます。
4.煮込む

鍋に煮汁の材料を入れて火にかけ、沸騰したらイカを並べて投入。落とし蓋と鍋蓋をして弱火〜中火で30〜50分煮込みます。途中で煮汁が減ったら水またはだしを追加してください。
5.仕上げ

照りが出るまで煮汁を煮詰めて火を止め、しばらく置いて味をなじませます。食べる際は輪切りにして盛りつけます。
おいしく作るためのコツ
- 米は7割まで:もち米は煮ると膨らむため、詰めすぎは禁物です。
- 小さめのイカを使うと煮崩れしにくいため、仕上がりが美しくなります。
- 弱火でじっくり煮込むことで、イカが硬くならず、米にも味がしっかりと染みます。
- できたてはもちろん、冷めてもおいしいため、お弁当や常備菜にも適しています。
アレンジ・応用レシピ
- イカの中に刻みゲソや野菜(にんじん、たけのこなど)を一緒に詰めると、食感と栄養価がアップします。
- 炊飯器や圧力鍋を使う簡単レシピも人気です。煮汁とイカを一緒に炊くだけで、短時間でも柔らかく仕上がります。
- 煮汁に昆布、しょうが、日本酒などを加えると風味がより豊かになります。
まとめ
昔ながらの鍋一つで作るいかめしは、郷土料理の魅力と家庭の温かみを兼ね備えた逸品です。イカのコクともち米の甘み、甘辛い煮汁の一体感が、どこか懐かしく、食卓を豊かにしてくれます。ぜひご家庭でも、本場の味を再現してみてはいかがでしょうか。
炊飯器や炊き込みご飯風アレンジ|簡単アレンジ術
いかめしは、伝統的な鍋調理でも美味しく作れますが、より手軽に楽しめるアレンジレシピも多くの家庭で親しまれています。特に炊飯器を活用した調理法や、いかの風味を活かした炊き込みご飯風のレシピは、忙しい日でも手軽に北海道の郷土料理を味わえる方法として人気です。
炊飯器でつくる簡単いかめし
炊飯器を使えば、鍋で煮込む手間がなくなり、火加減の調整も不要。初心者でも失敗しにくく、ふっくらとしたいかめしが手軽に楽しめます。
基本の炊飯器レシピ(詰めるタイプ)
- イカの胴体に、もち米またはもち米+白米を7分目まで詰め、楊枝で留める。
- 炊飯器に詰めたイカを入れ、煮汁(しょうゆ・砂糖・みりん・酒・だし)を加える。
- 通常の炊飯モードで炊き上げる(目安:白米2合相当の水量に煮汁を合わせる)。
- 炊き上がったらそのまま10分ほど蒸らし、イカを輪切りにして盛り付け。
※米が水分を多く吸うため、煮汁の塩分はやや濃いめがおすすめです。
いかの旨みを活かした炊き込みご飯風アレンジ

イカの胴に詰めるのではなく、イカを刻んでご飯と一緒に炊き込むレシピも、いかめしの風味を活かしたアレンジとして定着しています。
具材と手順の一例
- 【材料例】
米2合、スルメイカ(胴体と足)、にんじん、しょうが、だし、しょうゆ、酒、みりん、砂糖など - 【作り方】
- イカは食べやすい大きさに切る(胴体・足ともに使用可)。
- 洗った米に調味料を加え、目盛りまで水を入れる。
- イカ・にんじん・しょうがなどを加えて炊飯。
- 炊き上がったら軽く混ぜて蒸らし、器に盛る。
この方法なら、具だくさんの「いかめし風おこわ」として、炊飯器一つで完成します。お弁当やおにぎりにも最適です。
圧力鍋・電子レンジでの時短アレンジ
- 圧力鍋を使用すると約10〜15分の加圧調理でイカが柔らかくなり、煮汁の染み込みも早くなります。
- 電子レンジでも、詰めたイカに煮汁をかけて耐熱容器に入れ、ふんわりラップをして600Wで7〜10分程度加熱すれば即席風いかめしの完成です。
まとめ
伝統の味を再現しつつも、炊飯器や電子レンジを活用すれば日常の食卓でも手軽にいかめしを楽しむことができます。また、イカの旨みを活かした炊き込みご飯風のアレンジは、お子様から大人まで喜ばれる人気メニュー。北海道の郷土料理を、現代のライフスタイルに合わせてアレンジする楽しみも、いかめしの魅力の一つといえるでしょう。
いかめしの食べ方と温め方|より美味しく楽しむコツ
いかめしは、冷めても美味しい駅弁・郷土料理として知られていますが、食べ方や温め方を工夫することで、さらに豊かな味わいが楽しめます。ここでは、定番の食べ方からアレンジ調理法、そして美味しく温めるコツまでを紹介します。
基本の食べ方|断面を見せるのが美しい
いかめしはそのまま冷めた状態で食べても十分に美味しいのが特徴です。もち米にしみ込んだイカの旨みと甘辛い煮汁の味わいは、時間が経っても損なわれません。
盛り付けの際は、イカの胴体を1〜2cm幅の輪切りにするのが一般的。断面に美しい層が現れ、視覚的にも食欲をそそります。お好みで紅しょうがの薄切りや青菜の小鉢などを添えると彩りも豊かになります。
より美味しく食べるアレンジ
そのまま
- 冷めても風味が損なわれず、駅弁やお弁当、おつまみとして活躍します。
- 甘辛い味つけで、ご飯のおかずとしても満足感が高い一品です。
焼きアレンジ
- 輪切りにしたいかめしに片栗粉や天ぷら粉をまぶして焼く・揚げることで、香ばしさと新しい食感が加わります。
- フライパンで軽く焼くだけでも表面がパリッとし、香りが立って食欲をそそります。
創作アレンジ
- もち米に枝豆、とうもろこし、うずら卵などを混ぜて彩り豊かにしたり、洋風のトマト煮やミルク煮込みにアレンジするなど、自由な発想でバリエーションが楽しめます。
美味しく温める方法|風味を逃さずしっとりと
真空パック・レトルトタイプ
- 袋のまま熱湯に入れて10~20分間湯煎するのが基本。湯煎はイカを乾燥させず、風味を保つ最良の方法です。
- 夏場は10〜15分、冬場は15〜20分を目安に。
電子レンジ
- 皿に移してラップをふんわりかけ、30秒〜1分ずつ様子を見ながら温めましょう。
- 一度に長く加熱するとイカが硬くなりやすいので、少しずつ温めるのがポイントです。
鍋での直加熱
- 鍋にいかめしと少量の水を入れ、落とし蓋(アルミホイル可)+鍋蓋で弱火加熱。
- 冷蔵保存したいかめしをしっとりと再加熱できます。
盛り付けのポイント

- 輪切りで断面を見せることで、郷土料理らしい美しさを演出。
- 余った煮汁をかけて盛りつけると、よりしっとりと濃厚な味わいに。
- 副菜として、ほうれん草のおひたしや大根の漬物などを添えると、和の献立としてもまとまります。
まとめ
いかめしは、冷めても美味しい便利な郷土料理ですが、温め方やアレンジを工夫することで、さらに幅広い楽しみ方が可能になります。湯煎や電子レンジ、フライパン調理など、ライフスタイルに合わせた方法で、ご自宅でも北海道・森町の味わいを手軽に再現してみてください。
いかめしのカロリーと栄養価|もち米の腹持ちに注目
いかめしは、イカともち米というシンプルな素材から作られる郷土料理ですが、栄養バランスが良く、腹持ちが良いことから、日常の食事やお弁当にも適しています。ここでは、いかめしのカロリーや栄養価を詳しくご紹介します。
カロリーの目安
いかめしのカロリーは、サイズや使用する米の種類・割合によって前後しますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 100gあたり:約130〜150kcal
- 小サイズ1個(約92g):約138kcal
→ 主食1/2〜2/3膳程度のエネルギー量に相当します。
脂質は少なく、たんぱく質と炭水化物が中心の栄養構成になっており、間食や軽食としても適したカロリー設計といえるでしょう。
主な栄養成分(いかめし1個=約92gの場合)
項目 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 138 kcal |
たんぱく質 | 10.16 g |
脂質 | 0.59 g |
炭水化物 | 20.14 g |
└ 糖質 | 20.04 g |
食物繊維 | 0.1 g |
食塩相当量 | 1.37 g |
たんぱく質はイカ由来、炭水化物はもち米由来で、しっかり食べ応えがあるのに脂質が少なく、比較的ヘルシーな構成です。
ビタミン・ミネラルも豊富
いかめしは、見た目以上にビタミンやミネラル類を多く含んでいるのも特徴です。
- ビタミンB12:2.31μg(貧血予防・神経系に必要)
- ビタミンE:1.02mg
- モリブデン:18.39μg
- ナトリウム:545mg
- カリウム:184mg
- カルシウム:8.28mg
- 鉄:0.25mg
- コレステロール:117.5mg
特にビタミンB12はイカに多く含まれる栄養素で、魚介類を摂る機会が少ない人には嬉しいポイントです。ミネラルも多様に含まれており、シンプルな食材ながら栄養価は高めです。
塩分はやや高め
いかめしは、甘辛い醤油ベースの煮汁で調理されるため、塩分(食塩相当量)はやや高めです。1個で約1.3g程度の食塩を含むため、塩分制限が必要な方は副菜を薄味にする、頻度を調整するなどの工夫がおすすめです。
まとめ
いかめしは、たんぱく質と炭水化物をバランスよく摂取できる郷土料理であり、脂質が少なく、腹持ちも良いため健康志向の方にも取り入れやすい一品です。イカやもち米が持つビタミンB12やミネラルも豊富で、栄養面でも優れた料理といえるでしょう。冷めても美味しく、お弁当や常備菜にもぴったりな点も大きな魅力です。
持ち帰り・購入方法|スーパー・通販・駅弁大会情報
いかめしは、北海道の郷土料理としてはもちろん、全国的に親しまれる人気駅弁でもあり、さまざまな場所で購入・持ち帰りが可能です。現地の森駅から、百貨店の催事、スーパー、そして通販まで、用途や場所に応じた入手方法をご紹介します。
現地での購入|森駅・駅売店・観光施設
いかめし発祥の地・北海道森町の「森駅」構内や周辺施設では、元祖「阿部商店」や「柴田商店」のいかめしが販売されています。
- 森駅ホームでの対面販売では、駅弁らしい旅情を味わえると観光客に人気。
- 道の駅や観光施設、町内の土産店でも取り扱いがあり、現地の空気とともに本場の味を楽しめます。
旅行や出張で北海道を訪れた際は、その土地でしか味わえない「できたて」のいかめしを入手できる貴重な機会です。
全国の駅弁大会・物産展
- 京王百貨店などで開催される「駅弁大会」や北海道物産展では、いかめしが定番の人気商品として登場します。
- イベント期間中には実演販売も行われることがあり、温かい状態のいかめしをその場で味わうことも可能です。
- 特に年末年始、ゴールデンウィークなどの大型連休中は入手しやすいタイミングといえます。
駅弁大会での購入は、地方にいながら北海道の味を体験できる絶好のチャンスです。
スーパー・デパ地下・ショッピングモール
いかめしは、全国のスーパーやデパ地下でも期間限定で販売されることがあります。
- イオン、成城石井、ライフ、西友、マルエツ、イトーヨーカドーなどのスーパーでは、駅弁フェアや北海道フェアの際に登場することが多いです。
- 三越・伊勢丹・高島屋・松坂屋などの百貨店のデパ地下やイオンモール・ららぽーとなどの大型ショッピングモールでは、催事スペースで取り扱われる場合もあります。
- 一部のカルディやドンキホーテなどでも、レトルトタイプのパック商品が販売されていることがあります。
※注意点:正統派「阿部商店」製のいかめしは流通量が限られており、店舗・期間限定販売が中心となるため、事前の確認が安心です。
通販・オンラインショップでのお取り寄せ
もっとも確実かつ便利な入手方法として人気なのが、通販サイトを利用したお取り寄せです。
公式オンラインショップ
- 「いかめし阿部商店」や「コープさっぽろギフト」などで、本場のいかめしを冷凍・チルドパックで全国発送しています。
- 冷凍品なら保存期間も長く、ギフトや贈答用にも最適です。
楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング
- 各種通販サイトには、パック入り・冷凍・レトルト・お試しセットなど、多彩なラインアップがそろっています。
- 価格比較やレビューの参考、まとめ買いの割引など、通販ならではのメリットがあります。
- 地域・時期を問わずいつでも購入可能で、確実に入手したい方におすすめです。
購入時の注意点
- 購入のコツ:
- スーパー・催事では開催時期・店舗限定が多いため、公式サイトや店頭チラシを事前にチェックするのが確実です。
- 持ち帰り・お土産用には冷凍タイプや真空パック商品を選ぶと日持ちも安心です。
まとめ
いかめしは、北海道現地の駅や観光施設から、全国各地の駅弁大会・物産展・スーパー・通販サイトまで、さまざまな方法で手に入れることができます。
- 確実に入手したい場合は通販がおすすめ
- 現地でできたてを味わいたい方は森駅の駅弁売場へ
- 日常の食卓や贈答にも使いたい方は冷凍・レトルトタイプの活用を
と、目的に応じて選択できるのが魅力です。伝統の味を自宅で楽しみたい方も、旅の思い出として持ち帰りたい方にも最適な郷土の逸品です。
いかめし阿部商店とは?|伝統を守る老舗の取り組み
北海道森町の駅弁文化といかめしの歴史を語るうえで欠かせない存在が、「いかめし阿部商店」です。日本全国で知られる“いかめし駅弁”の元祖であり、その正統な味と伝統を今も守り続ける老舗企業として、多くの人々に親しまれています。
創業は1903年、森駅とともに歩んだ弁当屋
阿部商店の創業は、1903年(明治36年)。森駅の開業にあわせて、阿部旅館内に「阿部弁当部」が設立され、駅弁事業がスタートしました。もともと江戸時代から続く由緒ある宿を営んでいたこともあり、旅人をもてなす文化と鉄道発展が融合したルーツを持っています。
戦時下の工夫から誕生した「いかめし」
1941年(昭和16年)、戦時下で米が不足する中、初代主人・阿部恵三男氏の妻・阿部静子さんが、地元で豊漁だったスルメイカを活用し、少ない米でも満足感のある「いかめし」を考案。もち米とうるち米をイカの胴体に詰めて甘辛く煮るという発想は、郷土の食材を最大限に生かした創意工夫の結晶でした。
その味わいと携帯性から、森駅の名物駅弁として一躍人気を集め、戦後も根強い支持を得ていきます。
実演販売の先駆者として全国展開
阿部商店は、駅構内での販売にとどまらず、百貨店での駅弁大会や北海道物産展での実演販売を早くから手がけたパイオニアでもあります。赤いパッケージの「いかめし」は各地で高い認知度を誇り、屋外イベントやフェスなどでも人気商品として登場しています。
「冷めてもおいしい」「食べ応えがある」という特徴が、現代のライフスタイルにも合致し、今なお全国の消費者に親しまれています。
三代目社長・今井麻椰氏と伝統の継承
現在は、三代目の今井麻椰氏が代表取締役社長を務め、阿部商店の伝統を守りながら、現代的な感性を取り入れた商品展開にも力を入れています。
- 家庭で楽しめる真空パック製品やレトルトタイプ
- 新商品としての「いかめし丼」やコラボ商品
- SNSやWEBサイトを通じた情報発信とブランディング
など、100年以上続く老舗企業としての信頼と、時代に寄り添う柔軟さを兼ね備えた経営が注目されています。
いかめし阿部商店の販売場所
- 森駅構内・道の駅・地元店舗(柴田商店・ローソン富士見店など)
- 夏季限定のホーム立売(例年8月中旬)
- 全国百貨店の駅弁フェア・物産展
- 公式通販サイトや大手ECサイト(楽天・Amazonなど)
と、全国どこでも手に取りやすい環境が整っており、現地でも、家庭でも“本場の味”を楽しむことができます。
まとめ
いかめし阿部商店は、いかめしの元祖としての誇りを胸に、100年以上にわたり北海道森町の駅弁文化を支えてきた老舗です。その姿勢は、「伝統を守る」だけにとどまらず、時代に合わせた進化を重ねながら、日本全国へ郷土の味を届ける挑戦を続けています。
まさに、「本物のいかめし」を語るなら、阿部商店なしには語れない――そんな存在です。
いかめしの献立例・おかず活用法|食卓での楽しみ方
いかめしは、それ一品でも満足感の高い料理ですが、副菜や汁物を組み合わせることで、よりバランスの取れた食卓を演出できます。ここでは、いかめしを主役としたおすすめの献立例や、おかずとしての活用法、アレンジレシピをご紹介します。
定番の献立例
和食の定食スタイルとして、いかめしに合う副菜・汁物の例を以下にまとめました。
主食:いかめし | 副菜・小鉢 | 汁物 |
---|---|---|
春雨サラダ、酢の物 | 豆腐とわかめの味噌汁 | さっぱりと箸休めができる組み合わせ。味のバランスが良い。 |
ひじき煮、切り干し大根 | けんちん汁 | 食物繊維や根菜を補い、栄養バランスが向上。 |
ゲソの唐揚げ、イカ天ぷら | もやしと卵の味噌汁 | イカの部位を無駄なく活用し、おつまみにもなる定食風。 |
冷しゃぶサラダ、オクラかき揚げ | なめこと豆腐の味噌汁 | ボリュームアップと食感の変化で満腹感がアップ。 |
梅干し、ぬか漬け、紅しょうが | あさりの澄まし汁 | 箸休め&彩り。食欲を引き立て、見た目にも華やか。 |
おかず・副菜のアイデア
いかめしの濃いめの味付けと相性の良い副菜を選ぶことで、全体の味わいにメリハリが生まれます。
- さっぱり系サラダ:春雨サラダ、冷しゃぶサラダ、豆腐サラダ
- 和の煮物・炒め物:ひじき煮、切り干し大根、大根の煮物、野菜炒め
- 揚げ物系:イカゲソの唐揚げ、オクラのかき揚げ、鶏の唐揚げ
- 箸休め系:たたききゅうり、ぬか漬け、紅しょうが、梅干し
汁物のおすすめ
もち米のいかめしは満腹感があるため、汁物は具だくさんで栄養バランスを整えるとよいでしょう。
- 豆腐とわかめの味噌汁
- もやしと卵の味噌汁
- あさりやなめこの澄まし汁
- けんちん汁、豚汁などの根菜汁
活用例とアレンジアイデア
いかめしはさまざまなシーンで楽しめる郷土料理です。以下のような活用法もおすすめです。
- お弁当のおかず:冷めても味が落ちにくいため、主菜として便利
- イカゲソの再活用:足の部分を煮物や揚げ物にすれば、もう一品のおかずに
- おもてなし料理・オードブル:輪切りにして盛り付けると見た目が華やか
- 炊き込みご飯アレンジ:刻んだイカと煮汁を米と一緒に炊飯器で炊いて
- 変わり種アレンジ:イカに白米やお餅を詰めたり、チーズを加えて洋風風味に
まとめ
いかめしは、主食・おかず・お弁当・おもてなし料理として幅広く活用できる万能な郷土料理です。サラダや煮物、味噌汁などを添えて定食スタイルにすれば、見た目にも美しく、栄養バランスの整った一食が完成します。イカの部位も無駄なく使いながら、食卓を豊かに演出できるのが、いかめしのもう一つの魅力です。
まとめ|いかめしは郷土料理と駅弁文化の象徴
いかめし(イカ飯)は、北海道・森町で誕生した郷土料理であり、戦時下の知恵と地元の食材を活かした駅弁の傑作として、全国に広がり続けてきました。
1941年、阿部商店の阿部静子さんの発案によって生まれたいかめしは、スルメイカの胴にもち米を詰めて甘辛く煮込むという、シンプルながら奥深い一品。イカの旨みと米のもちもち感が調和し、冷めても美味しいことから、駅弁として高く評価されてきました。
今日では、森駅の現地販売はもちろん、百貨店の駅弁大会、全国のスーパー、そしてオンライン通販でも広く流通しており、誰でも気軽に「北海道の味」を楽しめるようになっています。
さらに、家庭での手作りや炊飯器を使ったアレンジ、食卓での活用など、多様な楽しみ方ができるのもいかめしの魅力です。阿部商店をはじめとする老舗の取り組みにより、伝統を守りながらも新しい提案がなされ、現代の食卓にも寄り添う郷土料理として進化を続けています。
いかめしは、単なる駅弁ではなく、郷土の歴史と食文化、そして人々の工夫と想いが詰まった“食の文化遺産です。これからも地域の誇りとして、そして旅人や食卓を彩る逸品として、多くの人に愛され続けていくことでしょう。
参考文献一覧
- 阿部商店公式サイト「いかめしの歴史とこだわり」 https://ikameshi.co.jp/pages/story
- 農林水産省 郷土料理百選「いかめし(北海道)」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/ikameshi_hokkaido.html - Wikipedia「いかめし」 https://ja.wikipedia.org/wiki/いかめし
- 森町公式観光サイト「いかめしのふるさと森町」 https://mori-locationmatch.net/ikameshi/
- 北海道新聞ニュース・特集「いかめしの今昔」 https://www.stv.jp/tv/dosanko_eve/tokushu/r4psc1000000027z.html
- President Online「いかめし駅弁誕生の裏側」 https://president.jp/articles/-/51729
- note「全国物産展で買える本格いかめしの選び方」 https://note.com/dokodekaerukun/n/nf720d35e54ab
- Olive-hitomawashi「いかめしの魅力と作り方」 https://www.olive-hitomawashi.com/column/2020/06/post-10843.html
- 価格比較サイト「いかめしの通販・取り寄せ価格一覧」 https://price-feel.com/sacrifice/
- 楽天市場 いかめし取り扱い商品 https://item.rakuten.co.jp/shokuhin-chokusou/62011998/
- 北海道Fan Magazine「いかめしと駅弁文化」 https://hokkaidofan.com/tomakomai-marui/
- レシピブログ・白ごはん.com「家庭で作るいかめし」 https://www.sirogohan.com/recipe/ikamesi/
- 楽天レシピ「いかめしカテゴリ」 https://recipe.rakuten.co.jp/category/48-619/
- ビジョナリーメディア「いかめしのカロリーと栄養成分」 https://calorie.slism.jp/200072/
- 北海道食文化研究「いかめしの献立と食べ方」 https://bijoh.com/ika-meshi-kondate/
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