- 🍤 桜えびの旨味が凝縮した郷土の味「桜えびのかき揚げ」
- 桜えびとは何か?――駿河湾が育んだ「海の宝石」
- 桜えびの歴史と由来――明治から続く駿河湾の奇跡
- 駿河湾と桜えび――唯一の国産産地に宿る理由
- 桜えび漁の方法と季節──夜の駿河湾に浮かぶ伝統の漁
- 桜えび料理の魅力と代表例──旨味と彩りあふれる郷土の味
- 桜えびのかき揚げ丼とは──駿河湾の恵みを一杯に詰めた郷土の味
- てんぷら粉や材料の選び方・コツ──桜えびの風味を引き立てるために
- 桜えびの名店・人気店──静岡・駿河湾で味わう郷土の味
- 桜えび関連のイベントと地域の取り組み
- 桜えびのテイクアウト・お取り寄せ──全国で楽しむ駿河湾の味
- 桜えびの通信販売【楽天市場】
- 桜えびのかき揚げ関連動画
🍤 桜えびの旨味が凝縮した郷土の味「桜えびのかき揚げ」
静岡県を代表する郷土料理のひとつが、「桜えびのかき揚げ」です。駿河湾で水揚げされる希少な桜えびは、その美しい桜色と上品な甘み、香ばしさで広く知られています。この桜えびを野菜とともに薄衣でカリッと揚げた「かき揚げ」は、素材の魅力を最大限に活かした逸品です。
かき揚げに使う野菜は地域や家庭によってさまざまですが、三つ葉、玉ねぎ、人参、ネギなどが一般的。彩りや食感のバランスも楽しめます。ポイントは桜えびの風味を主役にすること。野菜は控えめにし、衣も極力薄く仕上げることで、桜えび本来の旨味が引き立ちます。
「桜えびのかき揚げ」は、単品で天つゆや塩で味わうほか、ご飯にのせて「かき揚げ丼」、うどんやそばにのせた「かき揚げうどん・そば」としても親しまれています。地元では料亭や定食屋、サービスエリアの食堂まで幅広く提供されており、観光客にも人気の静岡グルメのひとつです。
地元の漁師町・由比や大井川港周辺では、春や秋の桜えび漁期になると、揚げたてのかき揚げを味わえる飲食店がにぎわいを見せます。新鮮な桜えびを使った揚げたての一品は、まさに現地でしか味わえない贅沢。静岡の海と伝統を味わう、郷土料理の真髄とも言える存在です。
桜えびとは何か?――駿河湾が育んだ「海の宝石」

桜えび(学名:Lucensosergia lucens)は、体長わずか4〜5cmほどの小型のエビで、サクラエビ科に属します。体はほぼ透明で、約155〜160個の発光器を持ち、光を反射して淡い桜色に輝くその姿から「海の宝石」「駿河湾の桜」とも称されます。
日本では主に駿河湾に生息しており、水深200〜300mの深海に潜む昼と、20〜50mの浅瀬に浮上する夜とで異なる生活リズムを持つ「日周鉛直移動」を行うのが特徴です。この習性を利用して、夜間に桜えび漁が行われます。
桜えびの名前の由来には諸説ありますが、有力な説には以下のようなものがあります:
- 乾燥させたときの色合いが桜の花びらに似ている
- 春の漁期に多く水揚げされる
- 美しい桜色の体色から
国内で商業的に水揚げされるのは静岡県の駿河湾(由比港・大井川港)のみで、非常に限られた地域でしか見ることができません。国外では台湾でも一部生息が確認されていますが、流通量・品質ともに日本産が高く評価されています。
このように、桜えびは静岡の海が育んだ唯一無二の海産物であり、静岡の郷土料理や食文化を語るうえで欠かせない存在となっています。
桜えびの歴史と由来――明治から続く駿河湾の奇跡

静岡名物「桜えび」の漁業は、実は偶然の発見から始まりました。明治27年(1894年)、由比の漁師・望月平七と渡邊忠兵衛が富士川河口沖でアジ漁をしていたところ、網が深く潜り込み、思いがけず大量の小さなピンク色のエビが引き上げられました。これが、現在まで続く駿河湾の桜えび漁業の起点とされています。
ただし、実際にはそれ以前から地元で「さくらえび」と呼ばれる生物の存在は知られていたようで、江戸時代以前の文献にも名前が登場します。正式な漁業として確立されたのが明治期ということです。
名前の由来と意味
「桜えび」という呼び名の語源にはいくつかの説がありますが、いずれもその美しい色合いや季節感と関係しています。
- 干し桜えびの色が桜の花びらに似ているから
- 春の漁期に多く水揚げされるから
- 体色が淡い桜色であるから
- その可憐な姿が“駿河湾の宝石”と称されるほど美しいから
どの説も明確な裏付けはありませんが、いずれにせよ地域の人々に長く親しまれてきたことがわかります。
静岡の郷土文化と桜えび
この偶然の発見を契機に、静岡県の由比や焼津では漁業が発展し、やがて桜えびは地域の誇るべき海産物、そして郷土料理に欠かせない食材として定着していきます。現在では「桜えびのかき揚げ」「釜揚げ」「生桜えび」といった多彩な料理を通じて、全国にその魅力が伝えられています。
また、桜えびは静岡県の学校給食や地産地消の取り組みにも活用され、地域の食育や観光振興にも貢献する存在です。まさに、静岡の自然・歴史・暮らしの中に根づいた“生きた郷土資源”だと言えるでしょう。
駿河湾と桜えび――唯一の国産産地に宿る理由

桜えびは、日本国内では駿河湾でしか水揚げされない非常に希少な海産物です。その背景には、明治期の偶然の発見に始まり、独特の海洋環境、早期からの資源管理、そして地域文化の中での価値形成といった複合的な要因が関係しています。
偶然が生んだ漁業のはじまり
明治27年(1894年)、静岡県由比の漁師がアジ漁の網を深く沈めた際、予期せぬ大量の桜えびが網にかかりました。それが契機となり、桜えびの商業漁業が駿河湾で始まりました。この発見以前から、桜えびが他の魚種に混ざって網に入ることはありましたが、それを「資源」として捉え直したのはこの時が初めてでした。
なぜ駿河湾だけなのか?
世界でも桜えびが生息する地域は限られていますが、日本での商業漁獲が可能なのは駿河湾のみです。その理由は、駿河湾特有の海洋環境にあります。湾内には水深2,500メートルを超える深海と富士川などの淡水が混ざり合う独特の地形が広がり、豊富な栄養分と水温の安定性が、桜えびの生息・繁殖にとって理想的な環境をつくり出しています。
持続可能な資源管理のモデル
桜えびは乱獲によって資源が枯渇するリスクが高いため、1920年代から「プール制度」という独自の資源管理方式が導入されました。この制度では、漁期・操業船数・漁獲量などを厳格に制限し、漁獲された桜えびは全体で一括管理・分配されます。これにより、環境保全と漁業者の共存を両立する持続可能なモデルケースとして全国的にも注目されています。
地域文化としての桜えび
こうした長年の取り組みにより、桜えびは単なる海産物にとどまらず、静岡県の誇る郷土の味として地域に根付いています。「桜えびまつり」などのイベントや学校給食での提供などを通じて、地元の人々の生活と深く結びついてきました。
桜えびが静岡・駿河湾にしか存在しないのは、偶然の発見だけでなく、その環境の奇跡と、それを支えてきた地域社会の知恵と努力の結晶なのです。
桜えび漁の方法と季節──夜の駿河湾に浮かぶ伝統の漁
桜えび漁は、駿河湾でのみ許可されている希少な漁業です。漁法や漁期、管理方法には厳格なルールが定められており、地域の伝統と資源保護の両立を体現する漁業として高く評価されています。
夜に輝く「船びき網漁」

桜えび漁では、「船びき網(ふなびきあみ)」という方法が用いられます。これは、2隻の船がペアを組み、浅海層を横に滑らせるように網を引いて漁獲する方式です。
桜えびは、日中は水深200〜300メートルの深海に潜んでいますが、夜になるとエサを求めて水深20〜50メートルまで浮上するという習性があります。この生態を利用し、漁は夜間に行われます。湾内には漁船の灯りが連なり、幻想的な光景をつくり出します。
獲れた桜えびは傷つきやすいため、漁師たちは大型のホースを使って優しく吸い上げるなどの工夫をこらし、鮮度を保ったまま港に持ち帰ります。

拠点は、静岡市清水区の由比港や焼津市の大井川港。およそ120隻の許可漁船が共同で操業しています。
限られた季節だけの漁期
桜えび漁は一年中できるわけではありません。漁獲の対象となるのは以下の2つの短い漁期だけです。
- 春漁:3月下旬~6月上旬
- 秋漁:10月下旬~12月下旬
桜えびの繁殖期にあたる6月中旬~9月下旬は禁漁とされており、また漁業者の自主的な取り決めにより、1月から3月中旬までも禁漁とされています。
さらに、天候や資源保護の観点から休漁日が多く設けられており、年間の実際の出漁日数はおよそ40日程度にとどまります。
管理と分配――プール制という知恵
漁獲された桜えびは、操業船による共同管理(プール制)によって一括で集荷・分配されます。この制度は、漁獲量の平準化や収入の安定化、乱獲の抑制を目的としており、1920年代から続く駿河湾の漁師たちの知恵の結晶です。
鮮度と用途の多様さ
新鮮な桜えびは、生食(生桜えび)のほか、釜揚げ、素干し、かき揚げなどに加工され、駿河湾周辺の郷土料理として欠かせない存在です。これらの味わいを支えているのが、夜間に光る漁火のもと、厳しいルールに従って行われる漁の努力なのです。
桜えび漁は、生態を読み解く知識と、資源を守るための自制心、そして地域に受け継がれる協働の精神によって支えられています。夜の駿河湾で営まれるこの漁は、まさに郷土の宝を育む営みといえるでしょう。
桜えび料理の魅力と代表例──旨味と彩りあふれる郷土の味

駿河湾で水揚げされる桜えびは、その美しい色合いと深い旨味、栄養価の高さで、静岡県を代表する食材として親しまれています。特に地元では、多彩な料理に活用され、季節の味覚や観光グルメとしても人気を集めています。
駿河湾の恵み──桜えびの魅力
- 強い旨味と甘み
駿河湾産の桜えびは、体内に発光体を多く持つため、甘みと旨味が非常に強く、香ばしさも際立つのが特徴です。殻ごと食べられるため、ヒゲや殻のパリッとした食感も楽しめます。 - 手軽に使える万能素材
冷凍や素干しの状態でもそのまま調理できるため、下処理不要で手間がかからず、家庭料理にもぴったり。炒め物、和え物、汁物など幅広く活用できます。 - 栄養価が非常に高い
小さな体に、カルシウム、アスタキサンチン、DHA、グリシンなど栄養素が凝縮。特にカルシウムは100gあたり2000mg以上含まれ、牛乳の約6倍にもなります。 - 多彩な調理法とアレンジ性
生、釜揚げ、素干しなど加工形態が豊富で、それぞれに異なる風味や食感があります。和食だけでなく、パスタやピザといった洋風アレンジも相性抜群です。
代表的な桜えび料理一覧
料理名 | 特徴・魅力 |
---|---|
桜えびのかき揚げ | カリッと揚がった衣に、香ばしい桜えびの風味が詰まった郷土料理の定番。ごはんやそばとも相性抜群。 |
生桜えびの刺身 | 駿河湾ならではのごちそう。ぷりぷり食感と上品な甘みが楽しめる。新鮮だからこそ味わえる贅沢な一品。 |
釜揚げ桜えび | 桜えびを塩ゆでし、ふっくらと仕上げた優しい味わい。サラダや酢の物にも合う。 |
素干し桜えび | 天日干しで旨味が凝縮。炒め物やお好み焼き、味噌汁の具にもおすすめ。 |
桜えびのパスタ | ガーリックとオリーブオイルで香ばしく炒めれば、簡単ながら本格派の一皿に。 |
桜えび入り卵焼き | 卵との相性が良く、彩りもきれい。弁当や朝食の一品に。 |
桜えびのピラフ・ピザ | 洋風アレンジでも旨味が活きる。風味のアクセントとして好評。 |
桜えびの釜飯 | ご飯に桜えびの風味がしっかり染み込み、香ばしさと旨味が口いっぱいに広がる一品。 |
桜えびの味噌汁 | 素干し桜えびでだしをとれば、旨味たっぷりの香り高い汁物に。 |
桜えびのうどん・そば | トッピングとして添えれば、香りと彩りが引き立つ。 |
地元で愛される「かき揚げ」
なかでも代表的なのが「桜えびのかき揚げ」。由比や焼津の食堂や道の駅では定番のメニューで、丼ぶり、そば、うどんのトッピングとして広く親しまれています。地元の漁港食堂では、揚げたてをサクサクと味わえるのが魅力です。
桜えびは、そのままでも、調理しても、食卓に季節感と華やかさを添えてくれる万能食材です。健康にも良く、見た目にも美しい桜えび料理は、まさに静岡が誇る“食の宝石”といえるでしょう。
桜えびのかき揚げ丼とは──駿河湾の恵みを一杯に詰めた郷土の味

桜えびのかき揚げ丼は、駿河湾産の桜えびを主役にした静岡県の代表的な郷土料理です。桜えびの香ばしさとサクサクの衣、そして炊きたてご飯のハーモニーが絶品で、地元の食堂や家庭ではもちろん、観光客にも高い人気を誇っています。
香ばしさと旨味が際立つ一品
この料理の魅力は、何といっても揚げたての桜えびのかき揚げ。駿河湾で水揚げされた桜えびをふんだんに使い、玉ねぎや三つ葉などと合わせて薄衣でカラッと揚げます。ご飯の上にのせることで、えびの甘み・香ばしさ・食感がご飯と一体となり、贅沢な一杯に仕上がります。
味付けはシンプルに塩だけでも十分ですが、軽く天つゆをかけることで全体がまとまり、より豊かな味わいになります。
基本的な作り方とレシピ(2〜3人分)
材料 | 分量 |
---|---|
生桜えび | 約100g |
玉ねぎ | 1/4個(薄切り) |
三つ葉(あれば) | 適量 |
薄力粉または天ぷら粉 | 大さじ2~3 |
水 | 大さじ2~3 |
揚げ油 | 適量 |
塩または天つゆ | 適量 |
ご飯 | 適量 |
作り方の流れ:
- 桜えび・玉ねぎ・三つ葉を軽く混ぜて、薄力粉または天ぷら粉をまぶす。
- 水で溶いた衣を加えて軽く全体をまとめる。
- 木べらやスプーンで成形し、170~180℃の油でふんわり揚げる。
- 揚げたてのかき揚げをご飯にのせて、塩または天つゆをかけて完成。
美味しく作るコツ
- 衣は薄く、具材をふんわりまとめるのがコツ。重くならずサクッとした食感に。
- 揚げたてをすぐに盛りつけることで、香ばしさと食感が最大限に活かされます。
- 駿河湾産の桜えびを使うと、旨味と風味が格段にアップします。
静岡の郷土料理としての魅力
この丼は、由比・焼津などの桜えび漁港に近い地域で地元料理として広く親しまれており、春と秋の桜えび漁の時期には、食堂や飲食店で期間限定メニューとして提供されることもあります。また、地元では「由比桜えびまつり」などのイベントでも目玉料理のひとつとなっています。
桜えびのかき揚げ丼は、静岡の自然と食文化が生んだ郷土の宝。一口ごとに駿河湾の恵みを感じられる、シンプルながら奥深い逸品です。
てんぷら粉や材料の選び方・コツ──桜えびの風味を引き立てるために
桜えびのかき揚げを美味しく仕上げるためには、シンプルながらも素材選びと衣の工夫が大切です。サクサクした食感とえびの香ばしさを最大限に引き出すには、てんぷら粉や野菜の選び方に加え、揚げ方のちょっとしたコツが味を左右します。
てんぷら粉の選び方と使い方
- 市販のてんぷら粉を使えば手軽にサクッと揚がるため初心者にもおすすめです。
- より軽く仕上げたい場合は、薄力粉と片栗粉を7:3で混ぜる方法もあります。
- 冷水で衣を作るとグルテンの発生が抑えられ、サクサク食感に仕上がりやすくなります。
- 混ぜすぎないように注意し、衣はダマが残る程度で止めるのがコツです。
材料選びのポイント
材料 | 選び方のポイント |
---|---|
桜えび | 駿河湾産の生桜えびが理想。冷凍なら無添加・国産のものを選ぶ |
玉ねぎ | 辛みが少なく甘みが強い品種(新玉ねぎなど)がおすすめ |
三つ葉 | 色味と香りのアクセントに。なければ青ねぎや大葉でも代用可能 |
天ぷら粉/薄力粉 | 鮮度のよいものを使用。古い粉は油吸収が多くなりべたつきやすい |
揚げ油 | キャノーラ油や米油など、クセがなく軽い油が揚げ物に適しています |
美味しく仕上げるためのコツ
- 衣は薄くまとわせる程度が基本。厚くつけすぎると桜えびの風味が衣に埋もれてしまいます。
- 桜えびと野菜は粉をまぶしてから衣にくぐらせることで、具材同士がまとまりやすくなります。
- 木べらなどにのせて形を整えてから油に入れると、ふんわりとした円形に揚がりやすいです。
- 170~180℃の油でカラッと揚げ、揚げすぎないことが香りと食感を損なわないポイント。
桜えび本来の旨味と香ばしさを活かすために、衣や油、野菜にもひと工夫を。これらのポイントを押さえれば、家庭でもお店に負けない郷土料理の味を再現できます。
桜えびの名店・人気店──静岡・駿河湾で味わう郷土の味
桜えびの本場・静岡県の駿河湾沿岸には、新鮮な桜えびを使った郷土料理を楽しめる名店が数多くあります。ここでは、地元の人々に愛され、観光客からも高い評価を得ている人気店をご紹介します。かき揚げや釜飯、生桜えびの刺身など、各店ならではの味わいとこだわりが光ります。
くらさわや(静岡市清水区)

- グルメ漫画『美味しんぼ』にも登場した由比の老舗店。
- 富士山と駿河湾を望む絶景ロケーションで、桜えびのかき揚げ・釜飯・刺身などが堪能できる。
- 薄衣でサクサクに仕上げたかき揚げが看板メニュー。県外からのリピーターも多い。
浜のかきあげや(静岡市清水区・由比港)

- 由比漁協が直営する食堂で、鮮度抜群の桜えびを使ったかき揚げ丼や定食が楽しめる。
- 屋外席で気軽に食べられるスタイルで、観光客に大人気。
- 桜えび漁期には特に混雑必至のスポット。
ごはん屋さくら(静岡市清水区)
- 由比港近くに位置する和食の名店。
- 生桜えび、釜揚げ、かき揚げなど、多彩な桜えびメニューを提供。
- 地元住民と観光客の両方から支持され、行列ができることも珍しくない人気店。
桜えび茶屋(由比桜えび館内)
- 手打ちそばと桜えびのかき揚げが名物。
- 観光バスの立ち寄りスポットとしても有名で、気軽に郷土料理を味わえる。
- 館内には桜えびや地場産品の販売コーナーも併設。
食事処 さくら(焼津市・大井川港)
- 大井川港の漁協直営で、新鮮な桜えびを使った料理が評判。
- かき揚げ丼や桜えび天ぷらなどが地元漁師にも人気。
- 家族連れや地元住民が多く訪れる、信頼の味を提供する食堂。
河岸の市 いちば館 おがわ(静岡市清水区)
- 清水魚市場「河岸の市」内にある人気の海鮮食堂。
- 桜えびのかき揚げのほか、海鮮丼や刺身定食も豊富にそろう。
- 観光ついでの食事や食べ歩きにも最適なスポット。
静岡・駿河湾沿岸の桜えび名店では、それぞれの土地の風土と食文化が息づく郷土料理が味わえます。地元の漁港直送の鮮度と、熟練の技が織りなす本場の味を、旅の一皿に加えてみてはいかがでしょうか。
桜えび関連のイベントと地域の取り組み
静岡市清水区の由比漁港で毎年開催される「由比桜えびまつり」は、駿河湾でしか獲れない桜えびの魅力を全国に発信する大規模なイベントです。2025年は6月8日に行われ、会場は多くの来場者で賑わいました。
この祭りでは、新鮮な生桜えびやかき揚げの販売のほか、生桜えびの無料配布(天候により中止の場合あり)、桜えび漁船による駿河湾遊覧、地元食材を使ったグルメブース、和太鼓演奏やよさこいなどのステージイベントが催され、訪れる人々に桜えびの多彩な魅力を体験させています。
また、即売コーナーでは桜えびやしらす、水産加工品、地元の特産品が販売され、飲食コーナーでは桜えびかき揚げや天ぷらそばなどが味わえます。漁港ならではの体験として、桜えび漁船の乗船体験も人気を集めています。
地域全体では、桜えび資源の保護と持続可能な漁業を目指し、漁期や操業日数の制限、禁漁区の設置、漁獲量の管理が厳格に行われています。近年は漁獲量減少に対応し、富士川沖の湾奥部に禁漁区を設けるなどの新たな資源保護策が進められています。
さらに、由比や蒲原地区では春の風物詩として桜えびの天日干しが行われ、地域の観光資源としても注目されています。

このように、桜えびは特産品としてだけでなく、地域の伝統文化、観光振興、資源管理活動と深く結びつき、地域社会に根ざした大切な存在となっています。
桜えびのテイクアウト・お取り寄せ──全国で楽しむ駿河湾の味
静岡県内の専門店や直売所、通販サイトでは、新鮮な桜えびを手軽にテイクアウトやお取り寄せできるサービスが充実しています。地元の味を自宅や旅先で楽しめるので、桜えびファンにとっては嬉しい環境です。
鮮度管理にこだわる専門店
- 「ゆい桜えび館」では、ヒゲを丁寧に取り除き、一匹ずつ冷凍した生桜えびを販売。
- 釜揚げ桜えびや桜えび100%のかき揚げも人気商品。
- 生桜えびは鮮度が落ちやすいため、基本は冷凍での提供。店頭購入時は保冷ボックスとドライアイスを無料で付けてくれ、10時間以内の持ち帰りが可能。
- 遠方には冷凍便で配送し、鮮度を保ったまま届けられます。
テイクアウトメニューが充実
- 静岡県内の飲食店や直売所では、かき揚げや桜えび丼、桜えびサラダなどのテイクアウトメニューを用意。
- 食べログなどのグルメサイトでも、テイクアウト対応の桜えび料理店が多数紹介されています。
全国どこでもお取り寄せ可能
- 静岡の老舗「しらすの八幡」などでは、生桜えび・釜揚げ・干物などの桜えび商品を全国発送。
- 使いたい分だけ解凍できる個別冷凍や、鮮度保持に配慮したパッケージで、家庭でも手軽に本場の味を楽しめます。
桜えびは現地での新鮮な味わいはもちろん、全国どこからでもお取り寄せで楽しめるのが魅力です。季節限定の味を、ぜひ気軽に味わってみてください。
桜えびの通信販売【楽天市場】
まとめ|桜えびのかき揚げと静岡の食文化
桜えびのかき揚げは、駿河湾の恵みと静岡の食文化が融合した、まさに“郷土料理の真髄”といえる一品です。淡い桜色の姿、殻ごと味わえる香ばしさ、濃縮された甘みと旨味は、他に代えがたい魅力があります。
明治時代、偶然の発見から始まった桜えび漁は、現在では駿河湾だけで許可された貴重な漁業として、日本の水産業でも特別な存在です。早くから資源管理が徹底され、「プール制」や禁漁区の設置など、持続可能な漁業モデルとして注目されています。
桜えびは、かき揚げ、刺身、釜揚げ、素干しなど、さまざまな調理法で楽しまれていますが、とくに「桜えびのかき揚げ丼」は、静岡の家庭料理や観光グルメとして広く親しまれている定番料理です。由比や焼津などの港町には、桜えび料理を提供する名店が多く存在し、テイクアウトやお取り寄せも充実しています。
そして、由比桜えびまつりに象徴されるように、桜えびは静岡県の観光・文化・食の象徴でもあります。地域に根付いた食材として、今も多くの人々に愛され、未来に受け継がれています。
桜えびのかき揚げを味わうことは、静岡という土地の歴史・自然・人々の営みに触れることそのもの。そんな一杯の料理に込められた物語を、ぜひ味わってみてください。
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桜えびの歴史が知りたいんだよ!