神奈川県津久井地区の郷土料理
「かんこ焼き」は山菜、茸、小豆、かぼちゃ、さつまいも、切干大根、漬物など季節の具材を小麦粉の生地で包んで焼いて蒸した料理です。
山間部の津久井地方では米の生産に適さず、昔から麦や豆が多く生産されてきました。
「かんこ焼き」は江戸時代に鮎のはらわたの塩辛である「うるか」や味噌を小麦粉の皮で包んで、熱のある灰である「びりん炭」の中に入れて蒸し焼きにして食べたのがはじまりとされています。
「かんこ焼き」の名前の由来は雅楽で使う鼓の一種である「羯鼓(かっこ)」に形が似ているからといわれています。
かつては昼食やおやつとしてよく食べられていましたが、食生活の変化と共に次第に食べる事は少なくなりました。
しかし、1992年から町興しの一環として昔の郷土料理を甦らせようという動きになり、津久井町商工会の女性部が中心となって企業組合「いろりばた工房」を立ち上げて、「かんこ焼き」を商品として販売するようになりました。
「かんこ焼き」の提供店
現在は津久井観光センターや鳥居原ふれあいの館などで冷凍されて販売しています。
冷凍物なのでレンジで温めればすぐに食べられますが、できれば蒸かして食べたほうが美味しいです。
1個税込210円で、中身は切干大根、しめじ、かぼちゃ、あずき、つけもの、ふき、くり、さつまいも、りんごなどがあり、中身がわかる様に生地に焼印がしてあります。
又、かながわ名産展や津久井地区の物産・観光展などの各種イベントでも扱われています。
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