三重県伊勢市の郷土料理
「伊勢うどん」は極太の柔らかい麺にたまり醤油と出汁で合わせたタレをかけた三重県伊勢市の郷土料理です。
麺は普通のうどんの麺の倍以上もある極太麺でコシはありませんが、柔らかくてモチモチしていています。
極太麺に地元の味噌の上澄みであるたまり醤油と、鰹節、いりこや昆布などの出汁をほんの少しかけて食べます。
かけうどんの様につゆをたっぷりかけるのではなく、釜玉うどんのように麺だけを食べるような感じです。
少しだけかけるタレは真っ黒な色をしているので濃縮されたつゆの様にみえますが、たまり醤油の濃い色なので薄めて食べるわけではありません。
「伊勢うどん」のコシ
麺にコシがないというのはその調理法に原因があります。そもそも「伊勢うどん」は江戸時代以前から伊勢神宮への参詣者に出された料理で、全国から押し寄せる参詣者に素早く出せる様にと麺を茹で続けていました。
普通のうどんは注文を受けてから麺を茹でてつゆと合わせますが、伊勢神宮前のうどん屋ではその時間も惜しかったらしく、麺をゆで続けている事ですぐに取り出してタレをかけて出せるようにしていたようです。
また、長旅で疲れた参詣者の胃腸に負担をかけない様にと麺を柔らかくしたのだともいわれています。具はほとんどなく、ネギをのせただけのシンプルなものが多いです。
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