長崎県の郷土料理
「ちゃんぽん・皿うどん」は肉、魚介類、野菜など山海の食材を炒めて中華麺と一緒に煮込んだ料理で、長崎県の郷土料理です。
「ちゃんぽん」と「皿うどん」は具材は同じですが、「皿うどん」は汁は少なく出前や持ち帰りに適しています。
一口に山海の食材といっても数多くあり、豚肉、イカ、えび、かまぼこ、ちくわ、牡蠣、椎茸、たけのこ、きくらげ、もやし、キャベツなどがありますが、他にも提供する時期や店舗によって異なります。
いずれにしても「ちゃんぽん・皿うどん」は具材が豊富なのが特徴で、通常十種類以上は具が入るので栄養満点の料理なのです。
長崎市内には長崎中華街を代表として100以上の中華料理店がありますが、中華料理店でなくても「ちゃんぽん・皿うどん」を提供する店は数え切れないほどあります。
「ちゃんぽん・皿うどん」の発祥・由来
「ちゃんぽん」は明治時代中頃に中国福建省出身の料理人陳平順が長崎で貧しい食生活をしていた中国人留学生のために考案したのがはじまりといわれています。
当時は国際港、国際都市として日本の外国への窓口となっていた長崎には中国人をはじめとする外国人が多数滞在していました。
勉学に努めて食費にも事欠いていた留学生に何とか安くて栄養のあるものを食べさせてあげたいと作られたのが「ちゃんぽん」なのです。
安く提供する為に当時は残った野菜や豚肉の切れ端を炒めて中華麺と煮て提供しはじめたようです。当時「かけうどん」が一杯十銭程度でしたが、具沢山の「ちゃんぽん」も同程度の値段で提供されたので留学生は本当に助かったようです。
具沢山でボリュームがあり、味も良くて値段も安い「ちゃんぽん」は学生だけではなく長崎の人々の間でも人気になり、たちまち市中に提供する店が増えていったとの事です。
また、「皿うどん」は「ちゃんぽん」と具材はほぼ同じですが、出前や持ち帰りのために汁を少なくする必要性から生まれたものでした。
コメント