ぼたん鍋

丹波篠山の郷土料理

「ぼたん鍋」は猪肉を白菜、ごぼう、人参、茸などの野菜などと一緒に煮込む鍋料理で、兵庫県丹波篠山地方の郷土料理です。猪肉を皿に牡丹の花の様に盛り付ける事から「ぼたん鍋」と名付けられたとされていますが、名前の由来は諸説あります。「ぼたん鍋」の味付けは醤油もしくは味噌仕立てが定番ですが、濃厚な味噌仕立てが多いです。新鮮な猪肉は臭みもなく食べ易いので丹波篠山の名物料理として知られており、各地から「ぼたん鍋」を目当てに観光客が訪れます。「ぼたん鍋」には猪肉の他に白菜、ネギ、山芋、ごぼう、人参、椎茸、麩、豆腐、こんにゃくなどを入れて煮込み、締めにはうどんを入れたり雑炊にして食べます。最後に鍋に卵を入れて、汁と半熟になった卵を御飯にかけて食べるととても美味しいです。


丹羽篠山: いわや: 牡丹鍋 / rok1966

 

丹波篠山の猪

全国的には猪の獲れる地域は数多くありますが、日本では静岡県伊豆の天城山、岐阜県の群上と兵庫県の丹波篠山が名産地として有名です。中でも丹波篠山の猪は豊富な山の幸をたっぷり食べて野山を駆け回って元気に成長しているので、良質の猪肉として知られています。猪は雑食性で何でも食べるので、丹波篠山の山栗、山芋、木の実、茸、黒大豆、米など贅沢な食材を沢山食べて育ちます。丹波篠山地方では毎年11月中旬になると猪猟が解禁され、翌年2月中旬まで猟が行われます。猟師が仕留めた猪はすぐに地元の料理店や旅館に卸され、天然の猪鍋料理が提供されています。


丹羽篠山: いわや: 牡丹鍋 / rok1966

 

「ぼたん鍋」の由来


丹羽篠山: いわや: 牡丹鍋 / rok1966

「ぼたん鍋」は猪肉の切身を皿に牡丹の花の様に盛り付けた事から名付けられたといわれていますが、その由来には諸説あります。民謡の篠山小唄の四番には「ぼたん鍋」という歌詞が出てきますが、これは「唐獅子牡丹」からヒントを得て「猪鍋」を「ぼたん鍋」と呼ぶ様になったといわれています。篠山小唄で歌われる「ぼたん鍋」という言葉を聞いて、地元の猪鍋料理店が猪肉を牡丹の花の様に並べたらしいです。また、「ぼたん鍋」の発祥は明治時代に篠山に軍事訓練で駐屯した陸軍歩兵部隊の猪の味噌汁と考えられています。当時陸軍が訓練で捕獲した猪を味噌汁の具として配給した様で、地元の料理屋がそれを聞いて野菜などをタップリ入れた味噌仕立ての猪鍋を作るようになったそうです。

 

「デカンショ節」と「阿波踊り」

兵庫県の郷土料理である「ぼたん鍋」は民謡の「デカンショ節」に登場し、徳島県の「阿波踊り」にも猪が登場しています。「デカンショ節」とは丹波篠山地方に伝わる盆踊りの民謡で、「雪がチラチラ丹波の宿にししが飛び込むぼたん鍋」と歌われています。また、「阿波踊り」では「ささやまとおれば笹ばかり、イノシシ豆喰てホイホイ」と歌われています。「阿波踊り」になぜ篠山の猪が登場するかといえば、昔徳島を統治していた蜂須賀氏が関係しています。蜂須賀氏は分家が徳島を統治していましたが、宗家は篠山藩の家老を勤めており、徳島の分家が篠山の地を思って歌ったのではないかといわれています。

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